「好き」が上達を連れてくる——食空間プロジェクト講師に聞く、テーブルコーディネートの醍醐味

「好き」が上達を連れてくる——食空間プロジェクト講師に聞く、テーブルコーディネートの醍醐味

「正解は“ひとつの例”にすぎません。『好きだから使いたい』から始めると、コーディネートはぐっと楽しくなります」(食空間プロジェクト講師:伊藤裕美子様)

 

食卓を“作品”に変えるテーブルコーディネート。

今回は、FSPJ ACADEMYのレッスンにSAN&の器を採用いただいた「食空間プロジェクト」の伊藤講師に、こだわりやレッスンでの気づき、実際に使ったSAN&アイテムの印象をうかがいました。

取材は、SAN&スタッフが担当しています。

 

 


 

——先日はレッスンアイテムとしてSAN&の器をお選びいただきありがとうございました。まずは食空間プロジェクト様が普段どのような活動をされているのかお聞かせください。

食空間プロジェクト株式会社(FSPJ.inc)は、食空間専門のプロデュース会社として、東京銀座を中心に日本全国~海外まで広がる「FSPJテーブルコーディネートスクール」を運営しており、趣味の方からプロを目指す方までの育成を担っています。

また、食空間文化を創造する「FSPJ ACADEMY」では、テーブルコーディネートスクールとのタイアップ企画などを通じて、企業・ブランド様とコーディネーターを繋ぐ活動もしています。

 

 

 

——テーブルコーディネートから始まる様々な活動をされているのですね。レッスンに参加される生徒さんはどのような方が参加されているのでしょうか

仕事にしていきたいという希望をお持ちの方が比較的多いですが、もちろん趣味としてテーブルコーディネートを愉しみたいという方もいらっしゃり、学ぶ目的は様々、それぞれが目的に合わせたクラスを受講しています。

 

 

 

——目的もいろいろな方が参加されているのですね。

趣味嗜好も十人十色。かわいい系、スタイリッシュ系、ナチュラル系など、好きなものがそれぞれ異なるため、基本の知識やテクニックはしっかりと伝えますが、先生から一方的に正解を提示するということはしていません。その方のイメージを自由に表現できるようになるためのスキルをお伝えしています。

 

 

 


 

——今回FSPJ ACADEMYのレッスンでSAN&の器を利用していただきましたが、レッスンにあたり大切にしていることを教えてください。

知識やテクニックは大切なので、レッスンでは色(色相・色調)やテーブルの構成などの基本を論理的にお伝えします。ただ、その前に育てたいのは「コーディネートって楽しい!」という気持ちです。

 

 

 

——楽しさが先、なんですね!

はい。コーディネートには“正解のようなもの”はありますが、あくまで一例。ルールに縛られて、好きではない色を組み合わせたり、好みではない器を使ったりしてほしくないんです。「好きだから使いたい」から広げると、結果的に上達が早い。まさに“好きこそ物の上手なれ”ですね。

 

 

 


 

——レッスンに参加される生徒さんから多い相談はどのようなものがありますか?

「自宅でコーディネートすると、いつも同じようになってしまう」という声がいちばん多いです。

 

 

 

——なるほどご自宅にある食器の数は限られていますし、バリエーションを増やすというのはなかなか一般的には難しい課題ですが、打開策はありますか?

①いつもと色の組み合わせを変える

②組み合わせる器の素材を変える(磁器とガラス、金属とガラス 等)

③花や小物をいつもと違ったテイストのものを選ぶ

——この3つのどれかだけでも印象が変わります。まずは“いつもと違う一点”を作るのがコツです。

 

 

 

——新たに器を購入する際、選ぶときのポイントなどなにかアドバイスはありますか?

これから始める方には、使い回しやすい色・形から揃えるのをおすすめします。一方で、自分自身は“その器を見てワクワクするか”という直観を大切にしています。使いやすいものと直観で惹かれるもの、そのバランスがうまくいくと、食卓に“その人らしさ”が出ます。

 

 

 


 

——食器ブランドに関しては国内外様々ありますが、レッスンにSAN&を選んでいただいた理由は?

以前から大橋洋食器さんの器のファンでした。一般の方向けにSAN&シリーズが出たと知り、すぐチェックしました。素材・色・形がどれもスタイリッシュで、モダン嗜好のコーディネーターにはたまらないラインナップ。レッスンでも生徒さんの“やってみたい”を刺激してくれるだろうと感じました。

 

 

 

——業務用として高評価を頂いている、大橋洋食器(SAN&親会社)への関心からSAN&への興味がつながったわけですね!実際に、SAN&の器を利用いただいたわけですが、実際のレッスンではどういったテーマで実施されたのでしょうか?

多色配色を楽しむ「カジュアル」スタイルをテーマにしたクラスで使いました。プレートや折敷など色展開が豊富で、まさにテーマにぴったり。カジュアルは一歩間違うと子どもっぽくなりがちですが、SAN&の色合いは“抜け感のある大人カジュアル”にぴったりで上品にまとまります。

実際のレッスンを受けた生徒様からも「色合わせが楽しくなった」「同じ皿でも色違いで雰囲気ががらりと変わる」「どんな料理をのせようかと想像が広がる」といった感想がありました。

 

 

 

——それは大変嬉しい感想を聞かせていただきました。具体的に好評だったアイテムなどありましたか?

透 -Tou-」と「リバーシブル折敷(流星×イナホ)」が特に人気でした。和洋どちらにも合わせやすく、シーンの想像がふくらむようで、生徒さん同士で「朝食に」「おもてなしに」と使い方のアイデアが飛び交っていました。

 

 

 

——レッスンで実際に器を使っての感想などお聞かせください

オンラインで見たことはあっても、実際に触れる機会は少ないですよね。特に金属系トレーは、質感や光の反射がWEBだと伝わりきらない。手に取った瞬間に「印象が変わった!」という声が多かったです。食器は“触れてわかる情報”がとても大きいと再確認しました。

 

——質感までは画像だと伝わりにくいですよね。なので、実際にSAN&の商品に触れていただく機会はとても大事にしたいと考えています。

 

 

 

——ご利用いただいた実感として、なにか興味のあるアイテムや「あったら嬉しい」など、次のSAN&に期待するアイテムなどはありますか?

ぜひ、「透 -Tou-」と一緒に使えるスタイリッシュな金属製トリベットをセット展開してほしいです。ティーポットの佇まいを損なわず、テーブルに熱対策ができるもの。モダンな脚付きや、影まで美しいデザインだと最高ですね。

 

——なるほど!さすがの視点ですね。ありがとうございます!
SAN&の拠点である新潟はステンレスをはじめとする金物が得意な産地でもあるので、早速検討してみます(笑)


 

 

——SAN&の器を利用したレッスンは終わりましたが、食空間プロジェクト/FSPJ ACADEMYとしての今後の活動予定などありましたら教えて下さい。

資格取得クラスでは、年末に向けて「色と柄を取り入れるクリスマスコーデ」や、余白を生かす「引き算の和モダン」などを予定しています。一年を通じて多様なスタイルを学べるカリキュラムで、“好き”の幅を広げてもらえたらと思っています。

 

——季節感を大事にしながらも、季節だけにとらわれないレッスンを通してコーディネートに興味を持っていただくような予定なんですね!

また、機会があれば是非SAN&のアイテムを利用したレッスンをお願いできればとおもいます。

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

 

 

Profile

伊藤裕美子 いとうゆみこ

東京・銀座を拠点とした⾷空間演出専⾨の⾷空間プロジェクト㈱
FSPJ認定講師・コーディネーター


食空間プロデューサーとして「古き良き和のモノ、和のコトを現代らしく楽しむ」をテーマに、企業依頼のテーブルコーディネートやディスプレイ、イベントプロデュースに従事。
FSPJテーブルコーディネートスクール銀座本校では、資格取得~プロコースの実習を担当するテーブルコーディネート講師としても活動中。

 

instagram⇒ https://www.instagram.com/yumiko_i/

 


 

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